銀杏もすっかり紅葉

紅葉した銀杏

 銀杏の木もすっかりと色付きました。冬の訪れが今年は少し遅いですかね、もう12月というのに今年はまだ霜も降りていません。それでもこの季節は山々も庭も色とりどりで夕影の銀杏や欅の姿は別格です。

銀杏も洗い方を失敗すると訳あり品に

ぎんなん訳あり品

 ぎんなんを手洗いでちょっと油断するとご覧のとおり、果肉がきれいに落としきれずに汚れた様になってしまう。中は全く問題ないのにもったいない!しかしこれでは売り物にならないので訳あり品として売り先を探すとしよう。
 中には、こうした銀杏を全部割って中身だけを売っている様だが、うちはその手間は掛けられない。人手もなければ時間もない。その前に、こういうの割るのが苦手で、私がやったら大半を中身まで潰してしまう。

銀杏の出荷

干し終えた出荷前のぎんなん

 乾燥を終えて、これから出荷前の選別作業です。果肉を落とした後にゴシゴシ米研ぎの様に擦り合わせて洗うので、手洗いだからかちょっとした傷が入ってしまったものが多い気がします。傷が多いもの、汚れがあるもの、割れてしまったもの、粒の小さすぎるものなどを取り除き、サイズ別に選別をしてようやく出荷です。
 うちの銀杏は、家の敷地内に大分古い時代から生えている天然の銀杏なので、名産地などの銀杏と比べると少し味が薄い様にも感じます。でも火を入れるととっても香ばしくて、銀杏特有の香りと味わいが広がります。粒は、市販の銀杏と比べると少し小さめかな。

銀杏の乾燥場所に困る

銀杏の乾燥

 銀杏の実から、調子に乗って種取りをしたものの、種を干す場所あまり想定していなかった。さてさて、干す場所に困る様になってきたので何か考えないとです。それと、ちょっと洗い足りない種が幾つか有って、果肉の色が少し残ってしまったものがありました。面倒ですが明日きれいに磨きたいと思います。

 試しに5粒ほど乾燥中の種を炒ってみると香ばしい香りと、銀杏特有のほろ苦い旨味を味わえました。子供の頃って全く興味がなかったのに、この歳になるとこうしたものが美味しく感じるのは何故なのでしょうね。

 乾燥中の銀杏は雨や曇り続きなので、次の晴れ間待ちです。晴れた日に2、3日ほど天日干しをして完成します。

今日の銀杏収穫

銀杏

 今日は台風の風はあまりなかったのですが、雨と気温のせいでしょうか、一昨日から落ちる量が急に増えて、栗拾いの後に1時間ほどで拾い集めた銀杏がこの量です。軽く70kg以上はありますね。
 その結果、今日の午後はずっと銀杏の果肉と種を分ける作業で終わってしまいました。

 銀杏を食べる方はご存知と思いますが、銀杏の実から種を取る際は注意が必要です。果肉に含まれるビロボールというそうですが、この成分のせいで皮膚についたり素手で触ったりするとかぶれる恐れがあります。そのため、私は肩まであるレンコン掘り用のゴム手袋と、雨合羽を着てやっています。というのも、銀杏の実を指で押しつぶすと「びゅっ」っと果肉の液が飛び出してくるので、大きなケースに実を浸して水の中で押し潰しているからです。水の中で潰すことで液が飛び散る事もなく、匂いもあまりしませんのでお勧めです。
 そうそう、若い銀杏の実は硬くて潰しにくいので、水の中に入れて数日発酵させる事でとても簡単に潰れてくれるようになります。ただ、お水は毎日変えてあげた方が賢明ですね、発行するにしたがって匂いがきつくなってきます。そして、熟成した頃を見計って、その水の入ったままのケース事作業場へ移動させて水洗いしながら実から種を取り出しています。

 果肉から取り出した種にもかぶれる成分が結構付着していますので、種同士を擦るようにしてゴリゴリと何度も水を換えながら水が濁らなくなるまで種をしっかりと水洗いします。洗いおわった種は始めは5日間ほど陰干ししています。その時の天気や湿気、気温にもよりますが、陰干しが終わったら今度は2日間ほど陽当たりの良い場所で干して仕上げ乾燥しています。乾燥が済んだらもう食べられますが、外に干しているので最後にホコリをとりきれいにしてから出荷です。

 銀杏のおすすめの食べ方についても機会あればここで紹介したいと思います。