耕作放棄地にはこんな根っこも

耕作放棄地再生

 耕作放棄地とはいっても、耕作を放棄していた年数によってすぐに使える圃場とそうではない圃場があると思います。うちの場合、10年以上耕作放棄した畑が大半で、これだけ永い時間手付かずにしてしまうと、画像の様な木の根っこが生えてしまいます。草木が生茂った再生前の畑を見たときに覚悟はしていましたが、こんな5cm以上もある根っこが畑の土の下を縦横無尽に伸びています。根切りに抜根、機械は使いたくないので、作業は桑の種類を使い分け、木々の根切りや篠の根切りなど手掘りでやっています。もっとも、これじゃあ機械が壊れてしまいますよね。加えて、自然栽培でやりたいので本来はそのまま使いたいのですが、流石にこれでは後々思いやられるのが目に見えているので、仕方なく耕起しています。

 それでも、今やってしまえば、あとは管理できるので不耕起栽培が可能になります。
 耕作放棄地だった圃場は、土は最高の状態になっていますが、自然栽培になるまでが実は案外大変です。身体と相談しながら気長にやるつもりです。

銀杏の乾燥場所に困る

銀杏の乾燥

 銀杏の実から、調子に乗って種取りをしたものの、種を干す場所あまり想定していなかった。さてさて、干す場所に困る様になってきたので何か考えないとです。それと、ちょっと洗い足りない種が幾つか有って、果肉の色が少し残ってしまったものがありました。面倒ですが明日きれいに磨きたいと思います。

 試しに5粒ほど乾燥中の種を炒ってみると香ばしい香りと、銀杏特有のほろ苦い旨味を味わえました。子供の頃って全く興味がなかったのに、この歳になるとこうしたものが美味しく感じるのは何故なのでしょうね。

 乾燥中の銀杏は雨や曇り続きなので、次の晴れ間待ちです。晴れた日に2、3日ほど天日干しをして完成します。

種まき時期が遅れた

亀戸大根

 種を巻くにはちょっと時期を逃してしまいましたが、少しだけなので直播しました。播いた大根は在来種の亀戸大根、調べてみると江戸時代から栽培されてきた品種の様です。最近の大根は大きいのが主流に感じますが、この大根は少し小ぶりです。うまく育ってくれる事を期待したいです。

今日の銀杏収穫

銀杏

 今日は台風の風はあまりなかったのですが、雨と気温のせいでしょうか、一昨日から落ちる量が急に増えて、栗拾いの後に1時間ほどで拾い集めた銀杏がこの量です。軽く70kg以上はありますね。
 その結果、今日の午後はずっと銀杏の果肉と種を分ける作業で終わってしまいました。

 銀杏を食べる方はご存知と思いますが、銀杏の実から種を取る際は注意が必要です。果肉に含まれるビロボールというそうですが、この成分のせいで皮膚についたり素手で触ったりするとかぶれる恐れがあります。そのため、私は肩まであるレンコン掘り用のゴム手袋と、雨合羽を着てやっています。というのも、銀杏の実を指で押しつぶすと「びゅっ」っと果肉の液が飛び出してくるので、大きなケースに実を浸して水の中で押し潰しているからです。水の中で潰すことで液が飛び散る事もなく、匂いもあまりしませんのでお勧めです。
 そうそう、若い銀杏の実は硬くて潰しにくいので、水の中に入れて数日発酵させる事でとても簡単に潰れてくれるようになります。ただ、お水は毎日変えてあげた方が賢明ですね、発行するにしたがって匂いがきつくなってきます。そして、熟成した頃を見計って、その水の入ったままのケース事作業場へ移動させて水洗いしながら実から種を取り出しています。

 果肉から取り出した種にもかぶれる成分が結構付着していますので、種同士を擦るようにしてゴリゴリと何度も水を換えながら水が濁らなくなるまで種をしっかりと水洗いします。洗いおわった種は始めは5日間ほど陰干ししています。その時の天気や湿気、気温にもよりますが、陰干しが終わったら今度は2日間ほど陽当たりの良い場所で干して仕上げ乾燥しています。乾燥が済んだらもう食べられますが、外に干しているので最後にホコリをとりきれいにしてから出荷です。

 銀杏のおすすめの食べ方についても機会あればここで紹介したいと思います。

志士庫栗・栗の選別

収穫間際の志士庫栗

なかなか収穫量が上がらなかった栗の収穫も夜の冷え込みが増してくると共に徐々に増えてきました。上の画像は収穫してきたばかりで選別前の画像です。虫食いが多いんですよね、今年は特にそうかもしれません。だいたい拾った量が10kgだとすると、3割〜4割は虫食いです。

虫食い栗

こんな感じで栗にワームホールができています。こうした栗は大抵中に白くて小さな虫が中にいますので廃棄です。実は虫が入っている栗の方が甘くて美味しいんですが、人にあげるわけにもいかず、自分の家では食べ切れないほど訳あり栗が増えるので処理仕切れず廃棄処分というわけです。

お尻の白い栗

いっぽうこちらの栗は一見普通の栗に見えるかもしれませんが、お尻が白くて売り物にはなりません。こうした栗も選別で取り除きます。

割れ栗

こちらは割れ栗と言われ、実がしっかり詰まっっているので味は良いのですが、破れているためやはり売り物にはなりません。訳ありとして出品するか、自宅用です。手間を惜しまなければ皮を剥いて「剥き栗」として販売することは可能ですが、売る量を皮剥きするのは本当に大変で、やられている近所の農家さんを尊敬します。

その他、色合いの悪いものや傷が入ったもの、黒ずんだ箇所のあるもの、形の悪いもの、実の入りが悪いものなどどんどん選別で弾いていきます。そしてあとはサイズ別に分けて市場に出荷するわけですが、選別の結局市場に出せるのは収穫量の2割〜3割ですね。

栗のサイズを時々質問されますので記載しておきます。
 Mサイズ 〜32mm 重さ10g以上
 Lサイズ 〜35mm 重さ15g以上
 2Lサイズ 〜39mm 重さ20g以上
 3Lサイズ 〜44mm 重さ35g以上
 4Lサイズ 45mm以上 重さ40g以上
 この4Lサイズの志士庫栗が「サンマロン」となります。かなり大きいですよ。