自然農法は成長が遅い

トマト栽培

 この畝は中玉トマトを植えてありますが、コンパニオンプランツにパセリとマリーゴールドを混植しています。トマトやナス、キュウリ、ピーマンとどれも一般的には圃場に苦土やら腐葉土やら肥料を入れ、苗作りでは保温して育てますが、そういったことも一切しないで、あるがままに育てているので、大半の作物が成長は遅いです。トマトは4月14日に播種して、もう1ヶ月を過ぎようとしているのにまだ10センチくらいの大きさ。ピーマンに至っては3月1日播種で未だに畑に定植できる大きさに至っていません。植物ごとの発芽の季節は一般的に言われている時期よりも遅いのかもしれません。

大豆(枝豆)

 一方、こちらは枝豆の苗ですが、豆類は強いし成長も早いですね。圃場が少し間に合わなくて畝を落ち着かせ切らずに定植しました。それでも元気に根付いてくれたようでまずは一安心です。

耕作放棄地にはこんな根っこも

耕作放棄地再生

 耕作放棄地とはいっても、耕作を放棄していた年数によってすぐに使える圃場とそうではない圃場があると思います。うちの場合、10年以上耕作放棄した畑が大半で、これだけ永い時間手付かずにしてしまうと、画像の様な木の根っこが生えてしまいます。草木が生茂った再生前の畑を見たときに覚悟はしていましたが、こんな5cm以上もある根っこが畑の土の下を縦横無尽に伸びています。根切りに抜根、機械は使いたくないので、作業は桑の種類を使い分け、木々の根切りや篠の根切りなど手掘りでやっています。もっとも、これじゃあ機械が壊れてしまいますよね。加えて、自然栽培でやりたいので本来はそのまま使いたいのですが、流石にこれでは後々思いやられるのが目に見えているので、仕方なく耕起しています。

 それでも、今やってしまえば、あとは管理できるので不耕起栽培が可能になります。
 耕作放棄地だった圃場は、土は最高の状態になっていますが、自然栽培になるまでが実は案外大変です。身体と相談しながら気長にやるつもりです。

志士庫栗・栗の選別

収穫間際の志士庫栗

なかなか収穫量が上がらなかった栗の収穫も夜の冷え込みが増してくると共に徐々に増えてきました。上の画像は収穫してきたばかりで選別前の画像です。虫食いが多いんですよね、今年は特にそうかもしれません。だいたい拾った量が10kgだとすると、3割〜4割は虫食いです。

虫食い栗

こんな感じで栗にワームホールができています。こうした栗は大抵中に白くて小さな虫が中にいますので廃棄です。実は虫が入っている栗の方が甘くて美味しいんですが、人にあげるわけにもいかず、自分の家では食べ切れないほど訳あり栗が増えるので処理仕切れず廃棄処分というわけです。

お尻の白い栗

いっぽうこちらの栗は一見普通の栗に見えるかもしれませんが、お尻が白くて売り物にはなりません。こうした栗も選別で取り除きます。

割れ栗

こちらは割れ栗と言われ、実がしっかり詰まっっているので味は良いのですが、破れているためやはり売り物にはなりません。訳ありとして出品するか、自宅用です。手間を惜しまなければ皮を剥いて「剥き栗」として販売することは可能ですが、売る量を皮剥きするのは本当に大変で、やられている近所の農家さんを尊敬します。

その他、色合いの悪いものや傷が入ったもの、黒ずんだ箇所のあるもの、形の悪いもの、実の入りが悪いものなどどんどん選別で弾いていきます。そしてあとはサイズ別に分けて市場に出荷するわけですが、選別の結局市場に出せるのは収穫量の2割〜3割ですね。

栗のサイズを時々質問されますので記載しておきます。
 Mサイズ 〜32mm 重さ10g以上
 Lサイズ 〜35mm 重さ15g以上
 2Lサイズ 〜39mm 重さ20g以上
 3Lサイズ 〜44mm 重さ35g以上
 4Lサイズ 45mm以上 重さ40g以上
 この4Lサイズの志士庫栗が「サンマロン」となります。かなり大きいですよ。